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【NETFLIX来日プレゼン】CEOが日本の○○に感動! 「日本のインターネットは世界一!」と太鼓判
2016年7月5日
この日の登壇者たち (c)TVGroove.com
NETFLIXより、今年6月に配信スタートした「火花」の大ヒットを受け、CEOリード・ヘイスティングス(Reed Hastings)が、同社のエグゼクティブや、人気作・話題作のキャストを引き連れて来日。下半期の注目ラインナップを紹介する特別プレゼンテーションを行った。
昨年9月の上陸以来、常に新しい試みで国内ユーザーの目を集めてきたNETFLIX。又吉直樹原作の芥川賞受賞作「火花」の映像化は、特大の話題をさらい、配信開始のタイミングでは大々的なプロモーションを打ち出し、わずか数か月の間で、ますますその存在感を強くした。
この日のイベントで、豪華キャストに先んじて最初に登壇したリードCEOの第一声は、「I love Japan!」。「この場に立てて光栄」と、「世界最速のインターネット」を持つ国=日本の印象深いエピソードから、スピーチをスタートした。
「日本には、世界で最速のインターネットがある。国内のどこへ行ってもその速さには驚かされます。先週、日本の最北端へ行きました。北上に北上を続け、利尻島へたどり着いたとき、そこでもなおネットは速かった。他の国ならこうはいきません。アメージングな国だと思いました」
リードCEOが共同創業者としてNETFLIXを立ち上げたのは、1997年。当時、「ネットはどこでも遅かった」という。このころのNETFLIXは、DVDの郵送が主な業務だったが、インターネットの可能性、そして「グローバールTVネットワーク」として自分たちが進化できることを信じ、創業者たちは社名を「NETFLIX」に決めたという。それから10年の時が経ち、NETFLIXは2007年、ついにアメリカでストリーミング業へ乗り出した。テレビの新形態“パーソナルTV”として成長を続け、まずはカナダへ進出。2012年にラテンアメリカ、2013年から2014年にかけてヨーロッパでのサービスを充実させ、そして2015年9月に、日本でローンチを果たすという社の歴史を、感慨深げに語った。
NETFLIXの魅力を、リードCEOは「パーソナライズ・テレビ」と表現する。自分が楽しみたい番組を選ぶのは自分、デバイスを決めるのも自分。そしてそのために一役買うのが、オススメの番組を表示させるレコメンデーション機能で、「NETFLIXを観れば観るほど、機能の精度が高まる。あなたの嗜好を記憶してくれる」と、CEOもかなりの自信を見せていた。さらに既存のテレビと比べ、「インターネットはフレキシブル」であることを強調。「既存のTV局が画質をアップグレードすることの難しさと比べ、NETFLIXならばユーザーのデバイス次第で、簡単に4Kなど最高画質の番組が楽しめる」。さらに字幕や吹替も、好み次第でカスタマイズできるという。
今年1月には、新たに130か国でのサービスを開始し、いまや世界190か国で大成功を収めたNETFLIXのユーザーは、全世界で8億人を超えるとのこと。その一方で、日本でいえば月額650円から登録できる低料金、さらに1か月の無料トライアル期間を設けるなど、敷居は消して高くない。今後も「より多くのメンバーを獲得し、より多くのコンテンツを生み出す。サービスを拡充させ、ストリーミングの高速化をはかる」「業界のパイオニアでありたい」と、CEOの野望は尽きることのない様子だった。
イベント後半では、リードCEOに加え、テッド・サランドス(Ted Sarandos / チーフ・コンテンツ・オフィサー)、ジョナサン・フリードランド(Jonathan Friedland / チーフ・コミュニケーション・オフィサー)、グレッグ・ピーターズ(Greg Peters / Netflix Japan代表取締役社長)が、質疑応答に応じてくれた。
Q.欧米に比べ、日本への上陸に時間がかかった理由は
「まず北米からサービスを整えなくてはいけなかった。その後、ラテンアメリカ、ヨーロッパへと進出し、日本はアジアで最初の国。なるべく早くローンチしたかったが、同時に求めるものを提供できるよう、予算を組み立てなくてはならず、そのタイミングでいえば(2015年9月は)一番早いものだった。もしお待たせしてしまったのならば、ご理解いただければと思う」
Q.国内コンテンツ好みの日本人に向け、事前に準備が必要だったのか?
「ローンチ以前から、日本人がローカル(国内)嗜好だとは理解していた。国内コンテンツを重要視していたが、実際にローンチするにあたり、日本のクリエイターとNETFLIXが作るものを、世界の観客に楽しんでもらえるようなコンテンツを探していた。ローンチ後には、日本のユーザーも、ハリウッド、イギリス、ブラジル生まれのコンテンツなど、様々な作品を好んで見ていることがわかった。現在では、“どの国の”といったことは考えず、ユーザーが共感できる最高の物語を届けられるコンテンツを探し、提供しようとしている」
Q.世界190か国で事業を展開しているが、どれほどの利益を見込んでいるのか
「われわれとしては、さまざまなシリーズ、映画により投資していきたいという考え方がある。国際的に、ある地域においては、収益より投資の方が上回るというケースもある。しかし先々を考え、ユーザーの数を増やし、満足度をよりアップさせるための投資であると考えている」
Q.NETFLIXはコンテンツをオリジナルで製作してもおり、配給もしているが、より存在感があるのはどちらか。また、将来的にハリウッドのビジネスモデルになり、その先達と自身をとらえているのか
「多くのTV局が製作と配給を同時に行っている。ネットTVとして、製作と配給をやることにふしぎはない」
「グローバルコンテンツについては、メンバーを増やすためにオリジナル作品をより増やしている。そのために投資している額が60億ドル(約6100億円)。一般的なTV局の1時間番組の製作費に比べると多いが、そうして作品を提供することによって、よりユーザーを満足させ、自分たちもより成長することができる」
最後には、リードCEOが「日本に来られて光栄です。早い時期からのメンバーもいることでしょう。そういった方には、特にお礼を申し上げます」と感謝を述べ、日本のNETFLIXを担うグレッグ社長が、「ミナサマ、今日はまことにありがとうございます。時間があれば、『火花』をご覧になってください」と日本語で挨拶し、プレゼンテーションイベントを締めくくった。
昨年9月の上陸以来、常に新しい試みで国内ユーザーの目を集めてきたNETFLIX。又吉直樹原作の芥川賞受賞作「火花」の映像化は、特大の話題をさらい、配信開始のタイミングでは大々的なプロモーションを打ち出し、わずか数か月の間で、ますますその存在感を強くした。
この日のイベントで、豪華キャストに先んじて最初に登壇したリードCEOの第一声は、「I love Japan!」。「この場に立てて光栄」と、「世界最速のインターネット」を持つ国=日本の印象深いエピソードから、スピーチをスタートした。
リード・ヘイスティングス (c)TVGroove.com
「日本には、世界で最速のインターネットがある。国内のどこへ行ってもその速さには驚かされます。先週、日本の最北端へ行きました。北上に北上を続け、利尻島へたどり着いたとき、そこでもなおネットは速かった。他の国ならこうはいきません。アメージングな国だと思いました」
リードCEOが共同創業者としてNETFLIXを立ち上げたのは、1997年。当時、「ネットはどこでも遅かった」という。このころのNETFLIXは、DVDの郵送が主な業務だったが、インターネットの可能性、そして「グローバールTVネットワーク」として自分たちが進化できることを信じ、創業者たちは社名を「NETFLIX」に決めたという。それから10年の時が経ち、NETFLIXは2007年、ついにアメリカでストリーミング業へ乗り出した。テレビの新形態“パーソナルTV”として成長を続け、まずはカナダへ進出。2012年にラテンアメリカ、2013年から2014年にかけてヨーロッパでのサービスを充実させ、そして2015年9月に、日本でローンチを果たすという社の歴史を、感慨深げに語った。
NETFLIXの魅力を、リードCEOは「パーソナライズ・テレビ」と表現する。自分が楽しみたい番組を選ぶのは自分、デバイスを決めるのも自分。そしてそのために一役買うのが、オススメの番組を表示させるレコメンデーション機能で、「NETFLIXを観れば観るほど、機能の精度が高まる。あなたの嗜好を記憶してくれる」と、CEOもかなりの自信を見せていた。さらに既存のテレビと比べ、「インターネットはフレキシブル」であることを強調。「既存のTV局が画質をアップグレードすることの難しさと比べ、NETFLIXならばユーザーのデバイス次第で、簡単に4Kなど最高画質の番組が楽しめる」。さらに字幕や吹替も、好み次第でカスタマイズできるという。
今年1月には、新たに130か国でのサービスを開始し、いまや世界190か国で大成功を収めたNETFLIXのユーザーは、全世界で8億人を超えるとのこと。その一方で、日本でいえば月額650円から登録できる低料金、さらに1か月の無料トライアル期間を設けるなど、敷居は消して高くない。今後も「より多くのメンバーを獲得し、より多くのコンテンツを生み出す。サービスを拡充させ、ストリーミングの高速化をはかる」「業界のパイオニアでありたい」と、CEOの野望は尽きることのない様子だった。
【NETFLIXアメリカ本社突撃記(インタビュー編その4)】6兆円企業のCEOリード・ヘイスティングスを直撃! 「封筒を舐めまくった」意外な(?)苦労話から、成功の秘訣までを語る(2016年6月27日)
NETFLIXアメリカ本社で行ったインタビューシリーズのトリを飾るのは、同社のC...
(左から)フリードランド、ピーターズ、ヘイスティングス、サランドス
(c)TVGroove.com
(c)TVGroove.com
イベント後半では、リードCEOに加え、テッド・サランドス(Ted Sarandos / チーフ・コンテンツ・オフィサー)、ジョナサン・フリードランド(Jonathan Friedland / チーフ・コミュニケーション・オフィサー)、グレッグ・ピーターズ(Greg Peters / Netflix Japan代表取締役社長)が、質疑応答に応じてくれた。
Q.欧米に比べ、日本への上陸に時間がかかった理由は
「まず北米からサービスを整えなくてはいけなかった。その後、ラテンアメリカ、ヨーロッパへと進出し、日本はアジアで最初の国。なるべく早くローンチしたかったが、同時に求めるものを提供できるよう、予算を組み立てなくてはならず、そのタイミングでいえば(2015年9月は)一番早いものだった。もしお待たせしてしまったのならば、ご理解いただければと思う」
Q.国内コンテンツ好みの日本人に向け、事前に準備が必要だったのか?
「ローンチ以前から、日本人がローカル(国内)嗜好だとは理解していた。国内コンテンツを重要視していたが、実際にローンチするにあたり、日本のクリエイターとNETFLIXが作るものを、世界の観客に楽しんでもらえるようなコンテンツを探していた。ローンチ後には、日本のユーザーも、ハリウッド、イギリス、ブラジル生まれのコンテンツなど、様々な作品を好んで見ていることがわかった。現在では、“どの国の”といったことは考えず、ユーザーが共感できる最高の物語を届けられるコンテンツを探し、提供しようとしている」
Q.世界190か国で事業を展開しているが、どれほどの利益を見込んでいるのか
「われわれとしては、さまざまなシリーズ、映画により投資していきたいという考え方がある。国際的に、ある地域においては、収益より投資の方が上回るというケースもある。しかし先々を考え、ユーザーの数を増やし、満足度をよりアップさせるための投資であると考えている」
Q.NETFLIXはコンテンツをオリジナルで製作してもおり、配給もしているが、より存在感があるのはどちらか。また、将来的にハリウッドのビジネスモデルになり、その先達と自身をとらえているのか
「多くのTV局が製作と配給を同時に行っている。ネットTVとして、製作と配給をやることにふしぎはない」
「グローバルコンテンツについては、メンバーを増やすためにオリジナル作品をより増やしている。そのために投資している額が60億ドル(約6100億円)。一般的なTV局の1時間番組の製作費に比べると多いが、そうして作品を提供することによって、よりユーザーを満足させ、自分たちもより成長することができる」
最後には、リードCEOが「日本に来られて光栄です。早い時期からのメンバーもいることでしょう。そういった方には、特にお礼を申し上げます」と感謝を述べ、日本のNETFLIXを担うグレッグ社長が、「ミナサマ、今日はまことにありがとうございます。時間があれば、『火花』をご覧になってください」と日本語で挨拶し、プレゼンテーションイベントを締めくくった。
グレッグ・ピーターズ
「火花」出演者たちと握手を交わした
(c)TVGroove.com
「火花」出演者たちと握手を交わした
(c)TVGroove.com
“花火”で前途をお祝い (c)TVGroove.com
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