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「ブラックリスト」クーパー役ハリー・レニックス&アラム役アミール・アリソン来日インタビュー! 大ヒットの秘訣に迫る
2017年1月27日
ハリー・レニックス、アミール・アリソン
(c)TVGroove.com
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ジェームズ・スペイダー主演の大人気海外ドラマ「ブラックリスト シーズン4」が、海外ドラマ専門チャンネル「スーパー!ドラマTV」にて1月31日(火)より独占日本初放送される。同シーズンのプロモーションのため、ハロルド・クーパー役のハリー・レニックスとアラム・モジタバイ役のアミール・アリソンが来日を果たした。
2013年より米NBC局で放送されている「ブラックリスト」は、ハードなアクションと緊迫した心理戦が織り込まれた超大型アクション・サスペンス。「ボストン・リーガル」などで知られるエミー賞俳優ジェームズ・スペイダーが主演を務める同シリーズは、放送開始以来、本国含む全世界で人気を博し、ライアン・エッゴールド(トム・キーン役)とファムケ・ヤンセン(スーザン・ハーグレイヴ役)が主演するスピンオフシリーズ「The Blacklist: Redemption(原題)」の放送も決定している。
TVグルーヴはファンから多くの支持を集めるクーパーとアラムを演じる2人にインタビューを実施。来日の感想から2人が抱く「ブラックリスト」のファンの印象、本作のヒットの秘訣や最新シーズン4について余すところなく語ってもらった。
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Q. ジャパンプレミアで浅草寺を訪れたと仰っていましたね。日本をエンジョイされているようですが、いかがですか?
アミール:とても素晴らしい時間を過ごしているよ。日本の人々や文化にすっかり魅了されてしまったんだ。行く先々で道義心だったり敬意を感じることができる。それに建築物や街の綺麗さにも感嘆しているよ。そして、日本の皆さんのファッションセンスの良さに脱帽しているんだ。
ハリー:私にとって今回は2度目の来日です。残念ながら今回はまだ街を見て回る暇があまりないのです。しかし、日本は素晴らしい国だと思います。とてもオーガナイズされた国だと思います。日本文化に敬意を持っています。
Q. 昨日、お二人は日本の「ブラックリスト」ファンとついに対面を果たしました。お二人は普段からツイッターなどでファンの方と交流されていますね。「ブラックリスト」のファンの印象を教えてください。
ハリー:私たちにとって昨日のジャパンプレミアの興奮は最高の体験でした。まるで電気のように、手に取ってわかるほど皆さんの興奮が伝わってきました。そのようなことは滅多にないことなのです。アメリカではファン一人ひとりと対面して交流することが多いのですが、昨日のように大きな会場で大勢のファンと交流するという経験はユニークなものでした。私たち2人とも、皆さんのエネルギーや好意的な反応に圧倒されました。
アミール:まるで自分がボーイバンドの一員になったかのような体験だったよ(一同爆笑)。ロックスターになった気分さ。まさに初めての出来事だった。(ロケ地の)ニューヨークはインターナショナルな都市で、ニューヨーカーだけでなく、世界中からの観光客と会う機会があるんだ。日本からのファンとはまだ会ったことがないんだけど、サウジアラビア、チリ、ブラジルのファンには会えたんだ。あとはブロンクス(笑)。彼らの熱狂ぶりは、僕にもはっきり伝わってきたんだ。
※ジャパンプレミアの模様はコチラでチェック↓↓↓
Q. 本作はネットワーク作品で近年稀にみる大ヒット作になりました。このような人気作に出演しているお気持ちは?
ハリー:とてもいい気分です。ここまで成功を収めている番組に出演できることは稀なことですから。最高としか言えません。
アミール:僕はいつもTVシリーズに出演したいと夢見ていたんだ。「ブラックリスト」のような作品が僕の人生に現れるなんて、一攫千金を実現したような気分だ。この現状を当たり前のものだと思わず、日々感謝しているよ。
本作の世界的なヒットには驚きつつも、本当にうれしい気持ちでいっぱいだよ。両親が世界中を旅していた人たちだから、僕自身も旅が大好きなんだ。舞台上やスクリーンで演技をする俳優は、自分の演技を見てほしいと願っている。そのために全力を尽くすわけだからね。それが叶うなんて、珍しいこと。劇場やテレビ番組は、観客の数が限られている。でも、世界中で大ヒットを記録して、今や日本にやって来てプロモーションをしているなんて...一生忘れられない出来事だよ。
Q. 世界中でファンを生んだ「ブラックリスト」ですが、そのヒットの秘訣は何だと思いますか?
ハリー:やはりストーリー、そしてメインキャラクターであるレディントンとキーンが魅力的だからだと思います。まるで、現代におけるフェアリーテイルのようだと思います。実に複雑な話ですが(笑)。それがきっかけで視聴者は物語に惹き込まれるのでしょう。それに加え、2人の周りにはブラックリスターやタスクフォースのメンバーなど、魅力的なキャラクターが登場します。作品のストーリーと、キャラクターを取り巻く環境に圧倒されるのだと思います。
アミール:何が成功して、何が成功しないのかを見極めるのは本当に難しい。それに、ハリウッドで作品を作る者は全員、その作品がヒットすることを夢見ているんだ。でも、80~90%の作品は、ヒットしないのが現実だ。本当に予測できないんだ。「ブラックリスト」のヒットの背景には4つの要素があると推測しているよ。第一に、各エピソードが一話完結型の要素を備えていること。一話完結型っていうのは、TVシリーズでは王道のフォーマットだよね。第二に、レッドとリズの間に神話的な物語が存在しているように、シリーズを通して展開する物語があること。「メンタリスト」にも第二の要素があるけど、「ブラックリスト」は悪役自身が点と点を繋いで大きな物語の全貌を明らかにしていく、という側面を一層強く打ち出したものになっていると思う。第三に、アメリカが誇る俳優ジェームズ・スペイダーが作品の中心であるということ。そのうえ、脚本家は彼を取り巻く魅力的なキャラクターを生み出し、キャスティングディレクターはそれぞれの役柄にピッタリな俳優をキャスティングしてくれたんだ。第四に、スタジオや「スーパー!ドラマTV」をはじめとする世界中のテレビ局が作品を応援してくれていること。作品は視聴者なくして成り立たないから、スタジオやテレビ局が僕らを信頼してくれて、視聴者のもとに届けてくれるということは本当に重要なことなんだ。これら4つの要素が全体としてうまく作用しているのは奇跡みたいだし、そのおかげで「ブラックリスト」はこれほどの成功を収めることができたんだと思うよ。
Q. 数々の映画・ドラマに出演されてきたお二人ですが、TVドラマにレギュラー出演することの魅力や苦労を教えてください。
アミール:俳優の人生は予期できないものだから、シリーズものに出演したいと常々思っていたんだ。だから、シリーズものに出演することで、生活がノーマルなものに近付けるんじゃないかと思っていた。例えば、仕事のスケジュールを調整できたり、オーディションやミーティングだけで死にそうにならずに済むとかね。こうしてレギュラーとしてシリーズものに出演してみて、僕の予想は間違っていないとわかった。そして、一番重要なのは収入だね。単発の仕事を続けるよりも、シリーズものに出演したほうが、収入が少しばかり多いんだ。それに計画的に行動できるようになった。いつ番組が終わるかわからないから、貯蓄もしているんだよ(笑)。
それに対し、感情面で苦労することがあると思う。3年半も自分が演じるキャラクターと一緒にいて、そのキャラクターの新しい側面を常に見せていかないといけない。脚本家だってキャラクターの驚くべき事実を明かしたりするからね。役者として大変でもあるけれど、長く続く番組だからこそできる、やりがいのようにも思っているんだ。映画や舞台では短期間しか演じられないわけだからね。
一番大変だと思うことは、自分自身も含め、いかに視聴者を退屈させないようにするかということ。でも脚本家たちが素晴らしい仕事をしてくれていて、常に新しい要素を出してくれたり、役者である僕らにとって挑戦しがいのあるストーリーを考えてくれるんだ。僕が自身に課しているチャレンジは、各事件について自分なりの視点を持ち、毎回演技の幅を広げられるようにしているということ。タスクフォースの中でしか動かないわけだけど、毎回同じにならないように演技するのがチャレンジングだね。
ハリー:レギュラー出演の良い点は、アミールが言ったように、収入が安定していることですね。俳優にとって安定は普通でないことですから(笑)。そして、自分が演じるキャラクターを深く知ることができることも良い点だと思います。俳優といっても、長いキャリアの中で様々な役柄を演じられることもあれば、一つのキャラクターをとても深く理解し、演じることもあるのです。いずれも素晴らしいことです。
レギュラー出演をしていると、それ以外のことをするのが難しいですね。45分のエピソードを作るために、120時間もの時間を要します。そのため、他のことに時間を割くのが大変です。苦労する点はこれぐらいですね。
Q. それだけ長い時間一緒に仕事をしていると、共演者との関係も深まると思うのですが、実際の撮影現場の雰囲気はどんな感じなのでしょう?
ハリー:セットでの私たちはとても友好的だと思います。全員が同じチームの一員なのです。まるで戦地から帰ってきた軍の仲間のような関係ですね。撮影現場では、達成しなくてはいけないミッションがあり、真剣に臨んでいます。各々のパートを一生懸命こなしているのです。あまりジョークなどは飛ばしたりしません。最高のシーンを撮るべく、全員が最高の仕事をしています。時に、ロケ地のニューヨークの天候や交通量などが撮影がしにくい状況になることもありますが、私たちは、プロとして最高の仕事をするために、お互いを思いやり、礼儀正しく接しています。
アミール:ほぼハリーが言った通りかな。毎週違う監督と仕事をするんだけど、キャストは毎回出演しているわけで、お互いに気を配っているんだ。長年続けていると、自分のエゴや自尊心などは感じなくなるんだ。タスクフォース・チーム内の全員が素晴らしい仕事をするように、キャストも全員最高の仕事をしているからね。何か壮大なことのために動いていると思えるんだ。演じるということは、反応するということ。全員が輝かない限り、個人だけで輝くことはできないんだよ。
あとは、レディントンやデンベ、タスクフォースのメンバーにゲストスターなどが出るシーンを撮影するには、長い時間を要するんだ。1人につき3つのアングルを撮影しなくちゃいけないのに、8人もいるわけだからね。たった2人だけのシーンと比べると、かなり拘束時間も長くなってしまう。だから、何度か撮影した後、僕らは世間話をしたり、笑いあったりするよ。話題の舞台や映画の話もすれば、大統領選挙について話し合ったことも。自然な形で会話は生まれるけれど、わざわざ笑いのためにジョークを飛ばすようなことをしないだけ。現場では常にみんながお互いに助け合っているんだよ。
Q. お二人が演じるキャラクターは、シーズン1と比べ、とても魅力あるキャラクターへと変化・成長してきました。お二人は自身の演じるキャラクターの変化をどのように捉えているのでしょうか?
ハリー:クーパーが本当に大好きです。彼は信用のおける人間であり、信義を重んずる人です。彼は人の役に立ちたいと思っている人間だと思っています。私がクーパーというキャラクターのなかで最も気に入っているのが、この3つの側面なのです。自分の演じるキャラクターを好きになれると、いいことがあります。撮影も退屈でなくなりますし、むしろあっという間に過ぎてしまうように思えるのです。
アミール:アラムを演じるのが大好きなんだ。夢のような役どころだからね。3年半もの間、彼を演じられて僕は幸せものだよ。彼は思いやり深い人で、面倒見がいいんだ。時に、彼自身も驚くような勇敢な行動をとることも。常に素晴らしい仕事をしてくれる脚本家たちには感謝しっぱなしだよ。主にコンピュータールームのシーンが多くて助かっているんだ。寒い中、スタントなどをする必要がないからね(笑)。
製作総指揮で脚本も担当するジョン・アイゼンドレイスがよく言っていることは、脚本家、俳優、そしてキャラクターの声が一つになる作品こそが成功するということ。全てのキャラクターは、演じている役者と何かしらの共通点を持っているんだ。そのことに僕が初めて気が付いたのは、シーズン1の「アンズロ・ギャリック(前編)」の時だった。脚本をもらった時、信じられなかった。だって、僕の要素がアラムの行動にも見られたんだからね。緊張感溢れる場で、ジョークを飛ばすアラムは、まさに僕そのものだったんだ。僕だって同じ状況だったら、全く同じようにジョークを飛ばしていたと思う。ジョンは、過去に関わった作品でも似たようなことを体験していて、僕もようやくその意味がわかったと思えた瞬間だった。そして、僕は何かスゴい経験をしているって初めて思えた。何か素晴らしいことをしているんだって感じられたんだ。
Q. リズが死を偽装したという展開を知った時、どんなお気持ちでしたか?また、ご自身が演じるキャラクターはどのように彼女の死の偽装に向き合っていくのでしょう?
ハリー:クーパーもアラムも、タスクフォースの全員が悲しみをもって事実を受け止めたと思います。そんな時にクーパーはこう言うのです。「気持ちがどうであれ、私たちにはやるべき仕事がある。彼女が私たちを騙したには、それなりの理由があるはずだ」と。私は、クーパーがリズの行為を認め、許すとわかっていました。他のキャラクターたちも様々な思いを抱いていることでしょう。しかし、リズにとって偽装が唯一の策だったのだと思います。
アミール:シーズン4の2話だったか3話だったか思い出せないけれど、クーパーは全員に「我々にはやるべき仕事がある」と言っていた。アラムはクーパーのことを心から尊敬しているから、その言葉は彼の心に響いたと思うんだ。だから、一生懸命、自分の仕事に向き合った。クーパー、アラム、レスラー、サマルの4人は、アグネス(リズの娘)の名付け親であり、アラムにとって名付け親になることは初めての経験だった。だから、実はリズが生きていて、リズもアグネスも行方が分からないということは、アラムにとって理解の範疇を超えた状況だったんだ。だから、アラムが、リズに裏切られたということについて考える余裕はなかったと思う。アラムは様々な感情を抱いていたと思うけど、やるべき仕事があって、リズたちを安全に取り戻さなくてはいけない。そしてFBIやリズの友人だからという以上に、名付け親としてアグネスを守らなくてはいけなかった。だからアラムはサマルに言っていたよね。「リズとアグネスが危険なんだ。僕らがどう思おうと関係ない」ってね。リズたちを取り戻した時、アラムはようやく自分の感情と向き合うことができると思う。でも、そこに至るまでに時間はかかるかもしれないね。アラムは優しくて、寛大だけど、どうなるかは観てほしい。
Q. 最後に、もうすぐ日本で放送が始まるシーズン4について簡単に教えて下さい。
ハリー:シーズン4の好きな点は、これまでの出来事の結果が描かれることです。これまでのシーズンで様々なことが描かれましたが、本シーズンでは各キャラクターが取ってきた行動の結果や、彼らの関係が及ぼす影響だったり、これまで明かされなかった謎が明らかになります。
アミール:これまでの3シーズンで築き上げられてきた「ブラックリスト」らしさを、シーズン4でもしっかりと皆さんに提供することができると思う。でも僕が観ていて特に2点が際立ってきたと思うんだ。シーズン3の最後でアレグザンダー・カークが登場したけれど、このシーズンでは彼が主な悪役、つまりレディントンの宿敵となる。この2人の関係性は、これまで登場してきたどの悪者よりも、リズとレディントンの関係性に影響していくんだ。視聴者がずっと知りたかったことの答えを少しだけど知ることになると思うよ。でも、答えを知ったとしても、また新たな謎が出てくるわけだけどね。
あとは、キャラクターの新たな一面を知ることになると思う。これまでと違ったレディントンを見ることになると思う。彼はこれまでのシーズンとは違った形で、あらゆる物事に対処していくことになるんだ。ジェームズ(・スペイダー)の演技を見るのは、すごく楽しいんだ。
(インタビュー、おわり)
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この日、TVグルーヴは2人にお土産を用意。日本の風景が描かれたポストカードにステッカー、そしてお寿司マグネットをプレゼントしたところ、2人は大喜びしてくれた。2人は特にお寿司マグネットが気に入ってくれたようで、手に取った瞬間に大爆笑。「最高だね!」(アミール)、「今すぐ食べてしまいたい」(ハリー)と感想を述べていた。
■ 放送情報
「ブラックリスト シーズン4」
海外ドラマ専門チャンネル「スーパー!ドラマTV」にて2017年1月31日(火)22時より独占日本初放送
【二カ国語版】毎週火曜22:00 ほか
【字幕版】毎週火曜24:00ほか
2013年より米NBC局で放送されている「ブラックリスト」は、ハードなアクションと緊迫した心理戦が織り込まれた超大型アクション・サスペンス。「ボストン・リーガル」などで知られるエミー賞俳優ジェームズ・スペイダーが主演を務める同シリーズは、放送開始以来、本国含む全世界で人気を博し、ライアン・エッゴールド(トム・キーン役)とファムケ・ヤンセン(スーザン・ハーグレイヴ役)が主演するスピンオフシリーズ「The Blacklist: Redemption(原題)」の放送も決定している。
TVグルーヴはファンから多くの支持を集めるクーパーとアラムを演じる2人にインタビューを実施。来日の感想から2人が抱く「ブラックリスト」のファンの印象、本作のヒットの秘訣や最新シーズン4について余すところなく語ってもらった。
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Q. ジャパンプレミアで浅草寺を訪れたと仰っていましたね。日本をエンジョイされているようですが、いかがですか?
アミール:とても素晴らしい時間を過ごしているよ。日本の人々や文化にすっかり魅了されてしまったんだ。行く先々で道義心だったり敬意を感じることができる。それに建築物や街の綺麗さにも感嘆しているよ。そして、日本の皆さんのファッションセンスの良さに脱帽しているんだ。
ハリー:私にとって今回は2度目の来日です。残念ながら今回はまだ街を見て回る暇があまりないのです。しかし、日本は素晴らしい国だと思います。とてもオーガナイズされた国だと思います。日本文化に敬意を持っています。
Q. 昨日、お二人は日本の「ブラックリスト」ファンとついに対面を果たしました。お二人は普段からツイッターなどでファンの方と交流されていますね。「ブラックリスト」のファンの印象を教えてください。
ハリー:私たちにとって昨日のジャパンプレミアの興奮は最高の体験でした。まるで電気のように、手に取ってわかるほど皆さんの興奮が伝わってきました。そのようなことは滅多にないことなのです。アメリカではファン一人ひとりと対面して交流することが多いのですが、昨日のように大きな会場で大勢のファンと交流するという経験はユニークなものでした。私たち2人とも、皆さんのエネルギーや好意的な反応に圧倒されました。
アミール:まるで自分がボーイバンドの一員になったかのような体験だったよ(一同爆笑)。ロックスターになった気分さ。まさに初めての出来事だった。(ロケ地の)ニューヨークはインターナショナルな都市で、ニューヨーカーだけでなく、世界中からの観光客と会う機会があるんだ。日本からのファンとはまだ会ったことがないんだけど、サウジアラビア、チリ、ブラジルのファンには会えたんだ。あとはブロンクス(笑)。彼らの熱狂ぶりは、僕にもはっきり伝わってきたんだ。
※ジャパンプレミアの模様はコチラでチェック↓↓↓
Q. 本作はネットワーク作品で近年稀にみる大ヒット作になりました。このような人気作に出演しているお気持ちは?
ハリー:とてもいい気分です。ここまで成功を収めている番組に出演できることは稀なことですから。最高としか言えません。
アミール:僕はいつもTVシリーズに出演したいと夢見ていたんだ。「ブラックリスト」のような作品が僕の人生に現れるなんて、一攫千金を実現したような気分だ。この現状を当たり前のものだと思わず、日々感謝しているよ。
本作の世界的なヒットには驚きつつも、本当にうれしい気持ちでいっぱいだよ。両親が世界中を旅していた人たちだから、僕自身も旅が大好きなんだ。舞台上やスクリーンで演技をする俳優は、自分の演技を見てほしいと願っている。そのために全力を尽くすわけだからね。それが叶うなんて、珍しいこと。劇場やテレビ番組は、観客の数が限られている。でも、世界中で大ヒットを記録して、今や日本にやって来てプロモーションをしているなんて...一生忘れられない出来事だよ。
(c)TVGroove.com
Q. 世界中でファンを生んだ「ブラックリスト」ですが、そのヒットの秘訣は何だと思いますか?
ハリー:やはりストーリー、そしてメインキャラクターであるレディントンとキーンが魅力的だからだと思います。まるで、現代におけるフェアリーテイルのようだと思います。実に複雑な話ですが(笑)。それがきっかけで視聴者は物語に惹き込まれるのでしょう。それに加え、2人の周りにはブラックリスターやタスクフォースのメンバーなど、魅力的なキャラクターが登場します。作品のストーリーと、キャラクターを取り巻く環境に圧倒されるのだと思います。
アミール:何が成功して、何が成功しないのかを見極めるのは本当に難しい。それに、ハリウッドで作品を作る者は全員、その作品がヒットすることを夢見ているんだ。でも、80~90%の作品は、ヒットしないのが現実だ。本当に予測できないんだ。「ブラックリスト」のヒットの背景には4つの要素があると推測しているよ。第一に、各エピソードが一話完結型の要素を備えていること。一話完結型っていうのは、TVシリーズでは王道のフォーマットだよね。第二に、レッドとリズの間に神話的な物語が存在しているように、シリーズを通して展開する物語があること。「メンタリスト」にも第二の要素があるけど、「ブラックリスト」は悪役自身が点と点を繋いで大きな物語の全貌を明らかにしていく、という側面を一層強く打ち出したものになっていると思う。第三に、アメリカが誇る俳優ジェームズ・スペイダーが作品の中心であるということ。そのうえ、脚本家は彼を取り巻く魅力的なキャラクターを生み出し、キャスティングディレクターはそれぞれの役柄にピッタリな俳優をキャスティングしてくれたんだ。第四に、スタジオや「スーパー!ドラマTV」をはじめとする世界中のテレビ局が作品を応援してくれていること。作品は視聴者なくして成り立たないから、スタジオやテレビ局が僕らを信頼してくれて、視聴者のもとに届けてくれるということは本当に重要なことなんだ。これら4つの要素が全体としてうまく作用しているのは奇跡みたいだし、そのおかげで「ブラックリスト」はこれほどの成功を収めることができたんだと思うよ。
Q. 数々の映画・ドラマに出演されてきたお二人ですが、TVドラマにレギュラー出演することの魅力や苦労を教えてください。
アミール:俳優の人生は予期できないものだから、シリーズものに出演したいと常々思っていたんだ。だから、シリーズものに出演することで、生活がノーマルなものに近付けるんじゃないかと思っていた。例えば、仕事のスケジュールを調整できたり、オーディションやミーティングだけで死にそうにならずに済むとかね。こうしてレギュラーとしてシリーズものに出演してみて、僕の予想は間違っていないとわかった。そして、一番重要なのは収入だね。単発の仕事を続けるよりも、シリーズものに出演したほうが、収入が少しばかり多いんだ。それに計画的に行動できるようになった。いつ番組が終わるかわからないから、貯蓄もしているんだよ(笑)。
それに対し、感情面で苦労することがあると思う。3年半も自分が演じるキャラクターと一緒にいて、そのキャラクターの新しい側面を常に見せていかないといけない。脚本家だってキャラクターの驚くべき事実を明かしたりするからね。役者として大変でもあるけれど、長く続く番組だからこそできる、やりがいのようにも思っているんだ。映画や舞台では短期間しか演じられないわけだからね。
一番大変だと思うことは、自分自身も含め、いかに視聴者を退屈させないようにするかということ。でも脚本家たちが素晴らしい仕事をしてくれていて、常に新しい要素を出してくれたり、役者である僕らにとって挑戦しがいのあるストーリーを考えてくれるんだ。僕が自身に課しているチャレンジは、各事件について自分なりの視点を持ち、毎回演技の幅を広げられるようにしているということ。タスクフォースの中でしか動かないわけだけど、毎回同じにならないように演技するのがチャレンジングだね。
ハリー:レギュラー出演の良い点は、アミールが言ったように、収入が安定していることですね。俳優にとって安定は普通でないことですから(笑)。そして、自分が演じるキャラクターを深く知ることができることも良い点だと思います。俳優といっても、長いキャリアの中で様々な役柄を演じられることもあれば、一つのキャラクターをとても深く理解し、演じることもあるのです。いずれも素晴らしいことです。
レギュラー出演をしていると、それ以外のことをするのが難しいですね。45分のエピソードを作るために、120時間もの時間を要します。そのため、他のことに時間を割くのが大変です。苦労する点はこれぐらいですね。
(c)TVGroove.com
Q. それだけ長い時間一緒に仕事をしていると、共演者との関係も深まると思うのですが、実際の撮影現場の雰囲気はどんな感じなのでしょう?
ハリー:セットでの私たちはとても友好的だと思います。全員が同じチームの一員なのです。まるで戦地から帰ってきた軍の仲間のような関係ですね。撮影現場では、達成しなくてはいけないミッションがあり、真剣に臨んでいます。各々のパートを一生懸命こなしているのです。あまりジョークなどは飛ばしたりしません。最高のシーンを撮るべく、全員が最高の仕事をしています。時に、ロケ地のニューヨークの天候や交通量などが撮影がしにくい状況になることもありますが、私たちは、プロとして最高の仕事をするために、お互いを思いやり、礼儀正しく接しています。
アミール:ほぼハリーが言った通りかな。毎週違う監督と仕事をするんだけど、キャストは毎回出演しているわけで、お互いに気を配っているんだ。長年続けていると、自分のエゴや自尊心などは感じなくなるんだ。タスクフォース・チーム内の全員が素晴らしい仕事をするように、キャストも全員最高の仕事をしているからね。何か壮大なことのために動いていると思えるんだ。演じるということは、反応するということ。全員が輝かない限り、個人だけで輝くことはできないんだよ。
あとは、レディントンやデンベ、タスクフォースのメンバーにゲストスターなどが出るシーンを撮影するには、長い時間を要するんだ。1人につき3つのアングルを撮影しなくちゃいけないのに、8人もいるわけだからね。たった2人だけのシーンと比べると、かなり拘束時間も長くなってしまう。だから、何度か撮影した後、僕らは世間話をしたり、笑いあったりするよ。話題の舞台や映画の話もすれば、大統領選挙について話し合ったことも。自然な形で会話は生まれるけれど、わざわざ笑いのためにジョークを飛ばすようなことをしないだけ。現場では常にみんながお互いに助け合っているんだよ。
Q. お二人が演じるキャラクターは、シーズン1と比べ、とても魅力あるキャラクターへと変化・成長してきました。お二人は自身の演じるキャラクターの変化をどのように捉えているのでしょうか?
ハリー:クーパーが本当に大好きです。彼は信用のおける人間であり、信義を重んずる人です。彼は人の役に立ちたいと思っている人間だと思っています。私がクーパーというキャラクターのなかで最も気に入っているのが、この3つの側面なのです。自分の演じるキャラクターを好きになれると、いいことがあります。撮影も退屈でなくなりますし、むしろあっという間に過ぎてしまうように思えるのです。
アミール:アラムを演じるのが大好きなんだ。夢のような役どころだからね。3年半もの間、彼を演じられて僕は幸せものだよ。彼は思いやり深い人で、面倒見がいいんだ。時に、彼自身も驚くような勇敢な行動をとることも。常に素晴らしい仕事をしてくれる脚本家たちには感謝しっぱなしだよ。主にコンピュータールームのシーンが多くて助かっているんだ。寒い中、スタントなどをする必要がないからね(笑)。
製作総指揮で脚本も担当するジョン・アイゼンドレイスがよく言っていることは、脚本家、俳優、そしてキャラクターの声が一つになる作品こそが成功するということ。全てのキャラクターは、演じている役者と何かしらの共通点を持っているんだ。そのことに僕が初めて気が付いたのは、シーズン1の「アンズロ・ギャリック(前編)」の時だった。脚本をもらった時、信じられなかった。だって、僕の要素がアラムの行動にも見られたんだからね。緊張感溢れる場で、ジョークを飛ばすアラムは、まさに僕そのものだったんだ。僕だって同じ状況だったら、全く同じようにジョークを飛ばしていたと思う。ジョンは、過去に関わった作品でも似たようなことを体験していて、僕もようやくその意味がわかったと思えた瞬間だった。そして、僕は何かスゴい経験をしているって初めて思えた。何か素晴らしいことをしているんだって感じられたんだ。
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Q. リズが死を偽装したという展開を知った時、どんなお気持ちでしたか?また、ご自身が演じるキャラクターはどのように彼女の死の偽装に向き合っていくのでしょう?
ハリー:クーパーもアラムも、タスクフォースの全員が悲しみをもって事実を受け止めたと思います。そんな時にクーパーはこう言うのです。「気持ちがどうであれ、私たちにはやるべき仕事がある。彼女が私たちを騙したには、それなりの理由があるはずだ」と。私は、クーパーがリズの行為を認め、許すとわかっていました。他のキャラクターたちも様々な思いを抱いていることでしょう。しかし、リズにとって偽装が唯一の策だったのだと思います。
アミール:シーズン4の2話だったか3話だったか思い出せないけれど、クーパーは全員に「我々にはやるべき仕事がある」と言っていた。アラムはクーパーのことを心から尊敬しているから、その言葉は彼の心に響いたと思うんだ。だから、一生懸命、自分の仕事に向き合った。クーパー、アラム、レスラー、サマルの4人は、アグネス(リズの娘)の名付け親であり、アラムにとって名付け親になることは初めての経験だった。だから、実はリズが生きていて、リズもアグネスも行方が分からないということは、アラムにとって理解の範疇を超えた状況だったんだ。だから、アラムが、リズに裏切られたということについて考える余裕はなかったと思う。アラムは様々な感情を抱いていたと思うけど、やるべき仕事があって、リズたちを安全に取り戻さなくてはいけない。そしてFBIやリズの友人だからという以上に、名付け親としてアグネスを守らなくてはいけなかった。だからアラムはサマルに言っていたよね。「リズとアグネスが危険なんだ。僕らがどう思おうと関係ない」ってね。リズたちを取り戻した時、アラムはようやく自分の感情と向き合うことができると思う。でも、そこに至るまでに時間はかかるかもしれないね。アラムは優しくて、寛大だけど、どうなるかは観てほしい。
Q. 最後に、もうすぐ日本で放送が始まるシーズン4について簡単に教えて下さい。
ハリー:シーズン4の好きな点は、これまでの出来事の結果が描かれることです。これまでのシーズンで様々なことが描かれましたが、本シーズンでは各キャラクターが取ってきた行動の結果や、彼らの関係が及ぼす影響だったり、これまで明かされなかった謎が明らかになります。
アミール:これまでの3シーズンで築き上げられてきた「ブラックリスト」らしさを、シーズン4でもしっかりと皆さんに提供することができると思う。でも僕が観ていて特に2点が際立ってきたと思うんだ。シーズン3の最後でアレグザンダー・カークが登場したけれど、このシーズンでは彼が主な悪役、つまりレディントンの宿敵となる。この2人の関係性は、これまで登場してきたどの悪者よりも、リズとレディントンの関係性に影響していくんだ。視聴者がずっと知りたかったことの答えを少しだけど知ることになると思うよ。でも、答えを知ったとしても、また新たな謎が出てくるわけだけどね。
あとは、キャラクターの新たな一面を知ることになると思う。これまでと違ったレディントンを見ることになると思う。彼はこれまでのシーズンとは違った形で、あらゆる物事に対処していくことになるんだ。ジェームズ(・スペイダー)の演技を見るのは、すごく楽しいんだ。
(インタビュー、おわり)
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この日、TVグルーヴは2人にお土産を用意。日本の風景が描かれたポストカードにステッカー、そしてお寿司マグネットをプレゼントしたところ、2人は大喜びしてくれた。2人は特にお寿司マグネットが気に入ってくれたようで、手に取った瞬間に大爆笑。「最高だね!」(アミール)、「今すぐ食べてしまいたい」(ハリー)と感想を述べていた。
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■ 放送情報
「ブラックリスト シーズン4」
海外ドラマ専門チャンネル「スーパー!ドラマTV」にて2017年1月31日(火)22時より独占日本初放送
【二カ国語版】毎週火曜22:00 ほか
【字幕版】毎週火曜24:00ほか
(C) 2016, 2017 Sony Pictures Television Inc and Open 4 Business Productions LLC. All Rights Reserved.
エミー賞3度受賞のジェームズ・スペイダー主演作「ブラックリスト シーズン4」スーパー!ドラマTVにて2017年1月、独占日本初放送決定(2016年10月24日)
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