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巨匠マーティン・スコセッシ、アカデミー賞有力「沈黙-サイレンス-」を携え来日! 構想に28年を要した理由とは…?
2017年1月17日
マーティン・スコセッシ
(C)TVGroove.com
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“20世紀最高峰の小説の一つ”とも言われている遠藤周作の「沈黙」(新潮文庫刊)を巨匠マーティン・スコセッシが、完全映画化。邦題「沈黙-サイレンス-」として1月21日(土)より全国ロードショーとなる。同作の公開に先がけ、メガホンを取ったスコセッシ監督が来日。1月16日(月)、都内某所で記者会見に臨んだ。
“神と人間”という根源的なテーマに迫った名著を原作とした「沈黙-サイレンス-」は、17世紀の江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師フェレイラ(演:リーアム・ニーソン)の真実を確かめるべく、日本へと渡った宣教師ロドリゴ(演:アンドリュー・ガーフィールド)の目に映った想像を絶する日本を、壮大な映像で描いた歴史大作だ。
本年度のアカデミー賞において最有力候補と目されている本作には、リーアム・ニーソン、アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバーなどハリウッドを代表する俳優が出演。日本からは、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形など、日本映画には欠かせない名俳優たちが名を連ねている。
およそ3ヶ月ぶりの来日をはたしたスコセッシ監督は、メディア陣に手を振りながら登場。開口一番、監督は「積年の思いでやっと『沈黙-サイレンス-』を完成することができました。日本のみなさんにこの作品を受け入れてもらうことができて、夢が叶ったという思いです」とあいさつ。さらに日本語で「アリガト!」と感謝を述べると、場内は大きな拍手に包まれた。
人間としてのイエス・キリストを新解釈で描いた問題作「最後の誘惑」を発表した1988年、小説「沈黙」と運命的に出会ったスコセッシ監督は、「原作は日本で読んだのですが、そのときに映画化したいと思いました。とはいえ、どう作るべきか、どう原作を解釈するべきなのか、自分の答えが中々見つからずにいました。(と言うのも)自分の当時の宗教観や自分の中にある疑念、日本文化に対する理解がそこまでなかったのだと思います」と、映像化に至るまでの苦労を滲ませた。
2016年は遠藤氏の没後20年、原作が発表されてから50年。節目の年についに公開されることとなった「沈黙-サイレンス-」だが、映画化しようと決意したのは、「ギャング・オブ・ニューヨーク」を撮影していたあたりだったという。スコセッシ監督は当時をこう振り返る。
「まずしっかり構成した脚本を練ろうと思いました。今までは(映画化する)権利のために脚本は出来上がっているとウソをついて、イタリアの権利者から訴えられたこともありましたが、その頃は再婚したり、娘が生まれたりと人生に大きな変化があった時期でした。若い頃に父になるのとは違い、成熟した段階で父になったことで、物事が徐々に変化していくことになった。色々な可能性が広がるきっかけとなったんです」
本会見には、かくれキリシタン帳方の村上茂則氏がゲストで登場。長崎県の外海(そとめ)地区で、今なお弾圧下の信仰形態を守り続けている同氏は、本作について「自分の先祖たちがこういう酷い目に遭って、弾圧を受けながらやってきたと思うと涙が出てきますし、感情が露わになる映画。ぜひみなさんに観て頂きたい」とコメント。最後はスコセッシ監督とがっちりと握手を交わし、労をねぎらった。
「沈黙-サイレンス-」は、1月21日(土)より全国ロードショー。
【動画】「沈黙-サイレンス-」予告編 (60秒)
【動画】「沈黙-サイレンス-」予告編 (30秒)
■作品情報
「沈黙-サイレンス-」
2017年1月21日(土) 全国ロードショー
≪ストーリー≫
17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教したとされる高名な宣教師フェレイラを追い、弟子のロドリゴとガルペは日本人キチジローの手引きでマカオから長崎へと潜入する。
日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。それも束の間、幕府の取締りは厳しさを増し、キチジローの裏切りにより遂にロドリゴらも囚われの身に。頑ななロドリゴに対し、長崎奉行の井上筑後守は「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫る。
次々と犠牲になる人々。守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。追い詰められた彼の決断とは―
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ
出演:アンドリュー・ガーフィールド リーアム・ニーソン アダム・ドライバー 窪塚洋介 浅野忠信 イッセー尾形 塚本晋也 小松菜奈 加瀬亮 笈田ヨシほか
配給:KADOKAWA
公式サイト: //chinmoku.jp/
(c) 2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.
“神と人間”という根源的なテーマに迫った名著を原作とした「沈黙-サイレンス-」は、17世紀の江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師フェレイラ(演:リーアム・ニーソン)の真実を確かめるべく、日本へと渡った宣教師ロドリゴ(演:アンドリュー・ガーフィールド)の目に映った想像を絶する日本を、壮大な映像で描いた歴史大作だ。
本年度のアカデミー賞において最有力候補と目されている本作には、リーアム・ニーソン、アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバーなどハリウッドを代表する俳優が出演。日本からは、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形など、日本映画には欠かせない名俳優たちが名を連ねている。
体調が思わしくなかったスコセッシだが、会見は45分にも及んだ
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およそ3ヶ月ぶりの来日をはたしたスコセッシ監督は、メディア陣に手を振りながら登場。開口一番、監督は「積年の思いでやっと『沈黙-サイレンス-』を完成することができました。日本のみなさんにこの作品を受け入れてもらうことができて、夢が叶ったという思いです」とあいさつ。さらに日本語で「アリガト!」と感謝を述べると、場内は大きな拍手に包まれた。
人間としてのイエス・キリストを新解釈で描いた問題作「最後の誘惑」を発表した1988年、小説「沈黙」と運命的に出会ったスコセッシ監督は、「原作は日本で読んだのですが、そのときに映画化したいと思いました。とはいえ、どう作るべきか、どう原作を解釈するべきなのか、自分の答えが中々見つからずにいました。(と言うのも)自分の当時の宗教観や自分の中にある疑念、日本文化に対する理解がそこまでなかったのだと思います」と、映像化に至るまでの苦労を滲ませた。
2016年は遠藤氏の没後20年、原作が発表されてから50年。節目の年についに公開されることとなった「沈黙-サイレンス-」だが、映画化しようと決意したのは、「ギャング・オブ・ニューヨーク」を撮影していたあたりだったという。スコセッシ監督は当時をこう振り返る。
「まずしっかり構成した脚本を練ろうと思いました。今までは(映画化する)権利のために脚本は出来上がっているとウソをついて、イタリアの権利者から訴えられたこともありましたが、その頃は再婚したり、娘が生まれたりと人生に大きな変化があった時期でした。若い頃に父になるのとは違い、成熟した段階で父になったことで、物事が徐々に変化していくことになった。色々な可能性が広がるきっかけとなったんです」
村上茂則氏(右)と
(C)TVGroove.com
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本会見には、かくれキリシタン帳方の村上茂則氏がゲストで登場。長崎県の外海(そとめ)地区で、今なお弾圧下の信仰形態を守り続けている同氏は、本作について「自分の先祖たちがこういう酷い目に遭って、弾圧を受けながらやってきたと思うと涙が出てきますし、感情が露わになる映画。ぜひみなさんに観て頂きたい」とコメント。最後はスコセッシ監督とがっちりと握手を交わし、労をねぎらった。
「沈黙-サイレンス-」は、1月21日(土)より全国ロードショー。
【動画】「沈黙-サイレンス-」予告編 (60秒)
【動画】「沈黙-サイレンス-」予告編 (30秒)
■作品情報
「沈黙-サイレンス-」
2017年1月21日(土) 全国ロードショー
≪ストーリー≫
17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教したとされる高名な宣教師フェレイラを追い、弟子のロドリゴとガルペは日本人キチジローの手引きでマカオから長崎へと潜入する。
日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。それも束の間、幕府の取締りは厳しさを増し、キチジローの裏切りにより遂にロドリゴらも囚われの身に。頑ななロドリゴに対し、長崎奉行の井上筑後守は「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫る。
次々と犠牲になる人々。守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。追い詰められた彼の決断とは―
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ
出演:アンドリュー・ガーフィールド リーアム・ニーソン アダム・ドライバー 窪塚洋介 浅野忠信 イッセー尾形 塚本晋也 小松菜奈 加瀬亮 笈田ヨシほか
配給:KADOKAWA
公式サイト: //chinmoku.jp/
(c) 2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.
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