【LAセットビジット】「サンタクラリータ・ダイエット」ドリュー・バリモア&ティモシー・オリファントにインタビュー(その3)! アンデッド妻は、夫を食べる? 夫婦愛について語る

2017年2月1日

昨年8月、米ロサンゼルスの撮影スタジオにて、ドリュー・バリモア(「50回目のファースト・キス」)と、ティモシー・オリファント(「Justified 俺の正義」)にインタビュー取材を行った。ふたりが主演する最新作「サンタクラリータ・ダイエット」について話を聞いた。

「サンタクラリータ・ダイエット」は、ある日、妻が死んでしまい、人肉を食べる“デッド”に変わってしまったことで、ごく普通の夫婦の生活が激変してしまうというストーリー。今回、初共演となるドリューとティモシーが、お互いに抱いた印象は?

――お互いの印象について、教えてください。

ドリュー:　ティム(※オリファントのこと)のことは、家族を大切にする男性で、素晴らしい人だと思ったわ。私も彼も、いろいろなことに大げさに反応するタイプではないの。仕事に関しては、しっかり考え、準備をするタイプであるところも似ている。

ティモシー:　ドリューは素晴らしく、元気いっぱいだよ。

ドリュー:　(心に響いたという仕草で)ありがとう……

ティモシー:　面白いし(笑)。

ドリュー:　そう、私たちは毎日、50回ぐらい拳をゴツンとぶるけるのよ。お互い長い間、俳優業をしていて、ともに家族を持ち、ともに相手を思いやり……。仕事に関しては、ともに情熱や準備を大切にし、ベストを尽くそうとしているわ。
第1話の撮影中に、私が行き詰まったときも、ティムの「考えすぎるな」という言葉に救われた。お互いに高め合い、助け合える、素晴らしい関係だと思う。撮影に入る前、(クリエイターの)ヴィクターとティムと一緒に、作品のトーンや参考になるものについて話し合い、準備していったプロセスは、とても楽しいものだった。
現場には、とてもポジティブでヘルシーな空気が流れていて、最高の夏を過ごすことができたの。人生のなかでそう感じられるって、とても重要なことよ。そして、そのエネルギーは、必ず作品に反映されるものだわ。視聴者にも伝わるはず。

――作品内のおふたりの関係はどのようなものですか?

ティモシー:　ぼくたちは、互いに愛し合っているよ(笑)。高校時代の同級生という設定なんだ。お互いを大切に想いながらも、倦怠期を迎えている。そこに突然の変化が訪れるけれど、なんとかともに生きていくために奮闘するんだ。

ドリュー:　脚本のなかに、私たちのキャラクターをとてもよく描写している台詞があるわ。ティム演じるジョエルが、妻シーラに伝える台詞なんだけど、「ぼくたちは高校時代からの仲で、ともに生きていきたいと思える存在だ。これからも、ともに同じものを頼り、お互いを支えながら、素晴らしく感動的な人生を一緒に歩んでいこう」というような内容よ。誰でも、そんなジョエルとシーラを応援したくなると思うわ。

――シーラがアンデッドとして、ターゲットにするタイプというのはあるのでしょうか?　それとも誰彼構わず……なのでしょうか?

ティモシー:　ぼくらはなんとかして……ベストを尽くして……(口ごもり&笑)。

ドリュー:　(人選には)ベストを尽くしています!(笑) なるべく善人ではない人を選んだり。でも、ときには衝動にかられることもあるもので……

(シーラが夫のジョエルを傷つけることはないのでしょうか?)

ティモシー:　鋭い質問ですね!

ドリュー:　どこかのタイミングで、そんなこともあるかもしれないわね。

ティモシー:　難易度や衝動制御の問題があるんだ。そこには、いい点も悪い点もある。

ドリュー:　人は、ありえないほど快楽主義で、不安定な他人に興味をそそられるもの。結局はバランスの問題なのよ。「あわわ!!!」と圧倒されながらも、やっぱり見てみたい!という。
それは、彼ら夫婦の結婚生活にもあてはまること。大きな変化によってパワーを増しつつも、どうやって持ちこたえるのかな、と。

ティモシー:　衝動と野望、行動力を増すシーラの姿は、ラブリーで素晴らしく、同時に恐ろしくもある。そうした状況の中で、ふたりはベストを尽くすのみなんだ。

ドリュー:　恐ろしいことと素晴らしいことは、驚くほどに似ているのよ。

ティモシー:　大切なのは、その状況がこの夫婦を引き裂くのか、それとも絆を深めるのかということだね。

――その4へ続く