「LOGAN/ローガン」ヒュー・ジャックマン、ウルヴァリンとして最後の記者会見! 「いつか孫に代表作として紹介したい映画になった」

マーベル映画最新作、“最後”のウルヴァリンをヒュー・ジャックマンが演じる「LOGAN/ローガン」のため、主演のヒューが来日。記者会見を行った。

ヒュー・ジャックマン(48)演じるウルヴァリン/ローガン役も、いよいよ本作で見納め。2000年、「X-メン」としてシリーズがスタートした当初から、カメオを含め、全作品に出演してきた彼は、今作が自身にとって「最後」と明言している。17年間に渡ってこのキャラクターを演じてきた彼が、作品に込めた思いを、存分に語ってくれた。

#Japan #Logan #mangold #youknowwhoyouare

Hugh Jackmanさん(@thehughjackman)がシェアした投稿 - 2017 5月 21 8:41午前 PDT

親日家としての顔を持つヒューはまず、「コンニチハ、ワタシハ日本に来テ、トテモウレシイデス」と日本語でご挨拶。ちなみに練習では95点ほどだったのに、本番では少しかんでしまい、「60点くらいだ」と楽しげだった。

「もう何度日本に来たのか、覚えていないくらい。ただ世界中のどこよりも、日本にたくさん来ていることはわかるよ」というほど。「毎回、日本では最高の時間を過ごしている」という彼にとって、今回のプロモーション来日は「17年に及ぶウルヴァリンの旅の終着点」。ファンのみならず、関係者へ向けた感謝の言葉で、この日の会見はスタートした。


【来日中に、妻と】

An extraordinary day with the most amazing woman. @deborralee #TOKYO

Hugh Jackmanさん(@thehughjackman)がシェアした投稿 - 2017 5月 22 10:33午後 PDT

今作でウルヴァリン役からの引退を表明しているヒューだが、決めたタイミングは今作と同じマンゴールド監督と組んだ前作「ウルヴァリン: SAMURAI」(2013年)直後だったという。そのとき、すでに監督との話し合いはスタートしており、「どういった方向性にもっていきたいかは、明確だった」「完ぺきな幕の降ろし方にしたかった」とコンセプトを語り、その心境を「最高のパーティであるほど、去り際は難しいもの」と例えた。

また、「ニューヨークの恋人」(2001)、「ウルヴァリン: SAMURAI」(2013年)に続いて、三度目のタッグとなったジェームズ・マンゴールド監督は、本作を「(ヒーロー映画の定型である)世界を救う、誰かを助ける、特殊メイクのキャラクターが出てきて、ヴィランと戦うようなものではなく、ウルヴァリンというキャラクターを讃える、これまでとは一味違った作品にしたかった」と説明。トランプ米大統領就任以降の世相を反映したような展開も、「口当たりがいいキャンディのような映画を作りたくはない」と、政治的な信念を含んだ映画作りへの思いを語った。

本作がR指定を受けていることに関しても「暴力表現、言葉遣いのみならず、自分が作りたい映画を自由に作らせてもらえた。大人の映画だ。たとえばヒュー・ジャックマンとパトリック・スチュワートが7分ほど会話する場面。子どもが観る映画なら、こんなシーンは90秒にカットされる。中年男性が、お互いの健康について愚痴る場面なんて、キッズは興味を持たないからね(笑)」と振り返った。





本作において、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリン、パトリック・スチュワート演じるプロフェッサーXといった、歴代作品でお馴染みのキャラクターと並び、重要な役割を果たしているのが、シリーズ開始後2005年生まれの新人ダフネ・キーン。“ローラ”というキーキャラクターを演じた彼女に関して、マンゴールド監督は「長年の勘と経験でわかった。彼女は“思い”を伝えられる女優。目でモノが言える。本当に才能豊かな女優だ」」と太鼓判。

ヒューも、「もともとはパトリック・スチュワート演じるチャールズと、ローガンの物語だったのが、ダフネ演じるローラが加わることで、家族や愛としての映画となった。ローガンにとって、20人の敵と戦うことより、誰かを愛することの方がずっと困難」と明かし、「このアイディアを素晴らしいと感じたからこそ、この役を演じる子役を見つけられるのか?と思った。だけど彼女はとても献身的に、この映画に尽くしてくれた。ダフネを見いだせたことこそ、奇跡だと思う」と彼女の演技を称賛した。

【MTVのアワードにて、ベストデュオ賞を獲得】

Best DUO ever! Love you Daf. Thanks so much @mtv

Hugh Jackmanさん(@thehughjackman)がシェアした投稿 - 2017 5月 7 6:14午後 PDT

ローガンにいま別れを告げようという現在の心境を、「とても穏やかでハッピー、感謝でいっぱい」と語り、監督に「人生最高のギフトをくれた。思った以上の出来になった」と笑顔で話したヒュー。彼はかつて、ミュージカル「オクラホマ!」に主演していたとき、著名な舞台/映画監督トレバー・ナンに言われたという、「役者はキャリア全体で、5つほどルーツになる役を持つもの」という言葉に触れ、「ローガンはまさしく、自分にとってそういう役になった。5つじゃなくて、唯一かもしれないけれど(笑)」と感謝。

しかしここへきて、実は初めて出演したころには、「(原作である)マンガをそれまで読んだことなかったし、そもそもX-MENについて何も知らなかった。ウルヴァリン(クズリ)という動物がいることすら初耳だった」と暴露。「シリーズがこんなに長く続くなんて、最高のサプライズだった」と、いまとなってはの“笑い話”を明かした。

「LOGAN/ローガン」という映画作品について、「もし将来、孫から“おじいちゃん、X-MENの映画ならどれを見たらいいの?”と聞かれたとき、埃まみれのDVDを、そのころにはもう廃れているかもしれないけれど(笑)、この作品を渡して、“これだ”と言える作品でありたかった」と話したヒュー。これまでカメオも含め、9本ものシリーズ作品に出演し、同じ役を演じてきた彼が、「新鮮であり、より深い作品」を目指した映画「LOGAN/ローガン」は、6月1日より全国公開される。





【動画】ヒュー・ジャックマン“最後”のウルヴァリン!「LOGAN/ローガン」予告編

■作品情報

「LOGAN/ローガン」
6月1日(木)全国ロードショー

監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート

配給:20世紀フォックス映画

(C)2017Twentieth Century Fox Film Corporation