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デクラン・マッケンナ初来日インタビュー! 4歳のときに“歌手”になることを予言していた!? アルバム名の知られざる裏話を語る

2017年6月19日
デクラン・マッケンナデクラン・マッケンナ
(c)TVGroove.com
英国の新しき「世代の声」と称される18歳のシンガーソングライター、デクラン・マッケンナが、2017年7月26日に発売されるデビューアルバム「ホワット・ドゥ・ユー・シンク・アバウト・ザ・カー?」のプロモーションで来日。8月に開催されるサマーソニックに出演が決定するなど、これからの活躍が大いに期待されるデクランに単独インタビューを実施した。

彼のデビューアルバム「ホワット・ドゥ・ユー・シンク・アバウト・ザ・カー?」には、FIFA(国際サッカー連盟)の汚職と同年のサッカー・ワールドカップに関して書かれた「ブラジル」や、インターネットで瞬く間に広まった、親に受け入れてもらえなく、プレッシャーに耐えきれず自殺してしまった10代のトランスジェンダーの子についての投稿にインスパイアされた楽曲「パラセタモール」など、メッセージ性の強い楽曲が多く収録されている。インタビューでは、作曲においてのエピソードや初来日の感想など、たっぷりと語ってもらった。


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タクシーがSFみたい!


Q.今回が初来日ですが、日本はいかがですか?

デクラン:すごく素敵だよ。もっと街を探索するのが楽しみ。訪れたことがない場所に来れてワクワクするし、とても楽しいよ。

―日本に来て何か驚いたことは?

デクラン:自動で扉が開くタクシー!(笑)

―イギリスに自動扉のタクシーはない?

デクラン:まだないね!あったらいいけど。ちょっとSFっぽいね。




Q.来日前は、日本にどんなイメージを持っていましたか?

デクラン:実際あまり日本の詳しいことは知らなかったかな。テレビやメディアで日本のことを見ることはあったけどね。先入観がない方が楽しめるんだ。日本のことをあまり知らないからその分、素で楽しめる。フェスにしても、いろんな国にしても、先に色々な情報がないほうがいいと思う。


Q.日本で何か食べましたか?

デクラン:えっと、あれは何だろう・・・
通訳:カレーじゃない?
デクラン:あ、そう。カレーを食べた。あと「ドン」っていうやつを食べたよ。

―「丼」ですね。何丼ですか?

デクラン:揚げた豆腐みたいなものがごはんの上に乗ってた。僕はヴィーガンで、ヴィーガン対応のどんぶりを作ってもらったんだ。都会だとヴィーガン対応してくれる店を見つけるのは難しくないからいいね。


Q.日本に来る前に、日本の電車に乗ってみたいと言っていましたが乗りましたか?

デクラン:ああ、新幹線に乗りたいよ!乗ったことないからね。今イギリスでもバーミンガムからロンドンまで1時間以内で移動できるような高速鉄道を作ってるみたいなんだ。それが自然を破壊して建設されてるから非難の声も多くあがってるけど・・・。でもすごく興奮する乗り物だよね。


Q.6月7日に初来日記念イベントを開催し、日本のファンと触れ合いましたがいかがでしたか?

デクラン:最高だったよ!いつも僕はフルバンドでパフォーマンスするけど昨日は2人での演奏だったから、いつもと違う雰囲気だったけどね。みんな本当にフレンドリーで温かく迎えてくれた。アルバムや色々なことについてトークできたし、日本での初ライブはとてもいい経験になったよ。

―泣いているファンもいましたよね。

デクラン:そうそう!ああいうのは初めてだったよ。ステージに上がったら客席の女の子が泣いてたから「君、大丈夫?」って言ったんだ。喜んでもらえて僕も嬉しかったよ。

(c)TVGroove.com



初めてギターを手にしたのはいつ?


Q.デクランさんが歌手を目指したキッカケは何だったのでしょうか?

デクラン:色々な理由があるけど、両親や上の兄弟たちが楽器を弾いていたことが大きな影響だったね。僕は小さいころからギターを習ったりして表現をすることが好きで、気付いたら自然に曲を書いてレコーディングをしてた。それがここ2、3年はすごく目まぐるしくなってきてるって感じかな。


Q.8歳のころにギターを初めて持ったそうですが、誰かからのプレゼントだったのでしょうか?

デクラン:お父さんもギターを持ってて小さい頃からそれを使ったりしてたんだけど、初めての自分のギターは親からもらったんだ。クラシックギターをね。学校でギターの授業を受けてて、そのあと自分でエレキギターを買ったよ。


アルバムを出すことを4歳で予告!?


Q.7月26日にデビューアルバム「ホワット・ドゥ・ユー・シンク・アバウト・ザ・カー?」が発売されますが、このタイトルにはどんな意味があるのですか?

デクラン:この由来はうちのホームビデオから来てるんだ。僕は当時4歳で、新しい車が我が家にやってきたところをお姉ちゃんがビデオに撮りながら僕に「この車をどう思う?(ホワット・ドゥ・ユー・シンク・アバウト・ザ・カー?)」って聞いたんだ。僕は「超かっこいいね!それではここで、僕の新曲を歌います」って答えてた(笑)。このビデオを数ヵ月前に再発見して、「これはデビューアルバムのタイトルに完璧じゃん」って思ったんだ。

―そのホームビデオでデクランさんは何を歌ったのですか?

デクラン:あんまり覚えてないけど、(バンドの)バステッドの曲か、「パワーレンジャー」のテーマ曲かな?ちょっと確かじゃないけど。




Q.デビューアルバムはどんなアルバムになっているのでしょうか。

デクラン:色々なアイデアが詰まった作品だよ。僕の人生の様々な側面から作られていて、それを一つにしたようなアルバム。僕が日々前進していく姿を表現してると思う。ここ3年は本当に色々なことが人生で起きて、迷ったり目まぐるしかったからこのアルバムはなにか特定のテーマがあるアルバムではないかな。デビューアルバムらしい、自然なものになってる。それでいてすごく楽しいアルバムだね。制作するのも楽しかったし、聴いても楽しいと思う。


Q.アルバムの中でデクランさんが特にお気に入りの曲はありますか?

デクラン:アルバム1曲目の「ヒュモンガス」がお気に入りだね。これは僕のアルバムの方向性、僕がこれから目指したい方向性を歌詞にしてるんだ。サビにいって盛り上がる感じとか、曲に展開がすごく多いから演奏してても飽きないところとか。自分がこれからする長い音楽の旅において、しっかり正しい方向へ歩んでるなと思える曲だね。




サッカーワールドカップで感じた怒り


Q.このアルバム制作までに沢山の曲を書いたと聞きましたが、何曲位書いたかわかりますか?

デクラン:全部で(笑)?僕は曲を書き始めるけど、完成までいかないことが多いんだ。自分の携帯には曲のアイデアとかサウンドをボイスメモしてあるのが150曲くらいあるよ。ちゃんと最後まで書いた曲は・・・80~100曲くらいかな?初めて曲を書いたのは9歳くらいの時だから、思い出せない曲も沢山あるけど、本当に大量の数を書いてきたよ(笑)。

―9歳!9歳で書いた曲はどんな曲でしたか?

デクラン:うーん、思い出せないな・・・。たぶん兄弟でバンドをやってたから、そのために書いた曲だと思う。昔から色々曲作りしてるから思い出すのは難しいけど、最近ネットで僕が13歳の時に書いた曲が出回ってて、それを今見ると不思議な気持ちになるよ(笑)


Q.デクランさんが15歳の時にセルフリリースした楽曲「Brazil」は、FIFAの汚職と同年のサッカーワールドカップに関して書いた曲ですよね。この問題を歌にしようと思ったわけは?汚職事件を聞いたときはどんな気持ちになったのですか?

デクラン:あのワールドカップは問題を抱えてるのにも関わらず、ニュースで報道されるのは盛り上がっているブラジルであったり経済的に発展している街とかいいところばかり取り上げられていたんだ。だからメジャーな媒体で汚職問題があまり取り上げられていないことに対する怒りとかがあった。それと同時に、報道されない部分をみんなに伝えたいっていう気持ちも当然あった。実際ああいった大きなスポーツイベントを行うときは地元の人たちがなにかしら苦しんだりしていて、今でもその影響で生活に苦労している人がいるんだから、スポンサーとか大きな話をする前に地元の人の意見を聞くべきだなとすごく思ったよ。

―15歳という若さで、そのようなことを考えていたのですね。

デクラン:そうみたいだね(笑)。

(c)TVGroove.com


Q.8月に日本で開催される「サマーソニック」に出演が決定していますね。日本でのフェス出演は初ですが、どんなものにしたいですか?

デクラン:昨日(来日イベント)とは全く違ったものになるよ。できる限り盛大にやりたいけど、初めての国だから予想するのはすごく難しいね。イギリス、アメリカ、フランスでもプレイしたけど各国とも国柄もオーディエンスも全く違うし。でもライブならではの自由さは大切にしたくて、聞いてる人もやってる自分たちも楽しみたいね。必ずしもアルバムCDの通りに演奏するんじゃなくて、予測不可な要素とか意外性がライブの醍醐味だと思うからそういう気持ちでプレイするよ。


ライバルはジェイ・Z!


Q.デクランさん世代の若いアーティストたちが活躍していますが、仲がいいアーティストなどはいますか?

デクラン:いるよ!「SCORS」っていうバンドのジェイクと友達だし、同じ年代で同じように頑張ってる友達だとロンドンで活動してる「GREASY DEEP」っていうヒップホップの面白いヤツがいるよ。

―いろんなジャンルの友達がいるんですね。

デクラン:うん。みんなイギリスのインディー・ロックシーンで活躍してる。今、ロンドンのインディーシーンはヒップホップグループとインディーズバンドがコラボしたり、ジャンルを越えて新しいものを生み出してる。イギリスでは最近音楽好きな若者が集まるライブハウスのようなものが閉店することが増えてきていて、だったらアーティストが自主的に、ジャンル同士が結託してシーンを盛り上げていこうっていう意識がすごくあるんだ。すごくカラフルなシーンだよ。


Q.今、ライバルはいますか?

デクラン:ジェイ・Zかな(笑)!彼は僕をディスってる曲を沢山用意してるんじゃないかと思うよ(笑)。まぁ冗談で、本当はライバルはいないかな。でもジェイ・Zだったらいいな。


アーティストなのにライブ会場から追い出される?


Q.来年の12月には20歳になりますが、人として、アーティストとしてどんな20代にしたいなどのビジョンはありますか?

デクラン:それは結構先の話に思えるなぁ。アメリカでは21歳以上じゃないとお酒が飲めないしお酒の場にいることができないから、今の僕の歳だとライブ会場で自分の演奏が終わったら追い出されちゃうんだ。20歳を過ぎたらその辺が少し楽になるかな(笑)


Q.多忙を極めるデクランさんですが、自分の時間があるときは何をしていますか?音楽以外で何をしているときがたのしいですか?

デクラン:自分の時間はいつとれるだろう・・・(笑)。友達や家族と会うのが好きかな。みんな遠くに住んでるから最近は時間があまりないけど出来るだけ会いに行って、普通の生活を送りたいと思うよ。音楽以外だと・・・もともとサッカーがすごく好きなんだけど、今ツアー中でしかもバンドメンバーがほとんどサッカーできないから、サッカーがしたいかな。あとはやっぱり曲を書いてるね。


Q.最後にTVGroove読者にメッセージをお願いします。

デクラン:えーっと・・・読んでくれてありがとう(笑)。僕の曲を聞いてくれて、興味を持ってくれてありがとう。応援してくれて感謝してるし、これだけ遠い国出身の僕のことに興味を持ってくれている人たちがいるっていうのは本当にありがたいよ。みんなの幸せを願ってます。


(インタビュー以上)
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(c)TVGroove.com



■作品情報

アルバムタイトル:
「ホワット・ドゥ・ユー・シンク・アバウト・ザ・カー?」

アーティスト名:
デクラン・マッケンナ

発売日:
2017年7月26日 日本発売

収録曲:

01 Humongous

02 Brazil

03 The Kids Don’t Wanna Come Home

04 Mind

05 Make Me Your Queen

06 Isombard

07 I Am Everyone Else

08 Bethlehem

09 Why Do You Feel So Down

10 Paracetamol

11 Listen to Your Friends

※日本盤CD ボーナス・トラック3曲追加収録

【動画】デクラン・マッケンナ「ブラジル」
 
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