「ツイン・ピークス」新シーズン携えカイル・マクラクランが来日! 「ずっとデイル・クーパーに戻りたいと思っていた」

全世界で社会現象を巻き起こした伝説のドラマシリーズ「ツイン・ピークス」の新作が、7月22日よりWOWOWにて放送スタートする。同作の日本独占放送に先がけ、オリジナル版と新シリーズでデイル・クーパー役を演じるカイル・マクラクランが来日。7月12日(水)、都内某所で来日記者会見に臨んだ。

「ツイン・ピークス」は、ツイン・ピークスという田舎町を舞台に、捜査官デイル・クーパー(カイル・マクラクラン演)が、女子高生ローラ・パーマーの殺人事件を捜査していく姿を描いたミステリードラマ。同作は、全米にて1990年から1991年にかけて計2シーズンが放映。放送終了後も現在に至るまでカルト的な人気を誇っている。

旧作の最終話にて、ローラ・パーマーがクーパー捜査官に「25年後に会いましょう」と告げた通り、「～ The Return」では、25年後の世界が描かれ、カイル・マクラクラン含め、オリジナルキャストが多数集結。しかし、物語の詳細はベールに包まれており、世界中が新シリーズに注目している。



カイル・マクラクラン登場直前に、まずはデヴィッド・リンチ監督から日本のファンに向けたビデオメッセージが流される。「物語もあの謎も続いている。ツイン・ピークスの世界へ帰りましょう」というメッセージに、会場の期待が高まったところで、マクラクランが笑顔でステージに登場。集まった大勢のメディアに向けて手を振り、「皆さんコンニチハ。(監督の)デヴィッド・リンチが大きなスクリーンに登場するとは思っていませんでした。彼とは長い付き合いで、彼のことが大好きなんです。皆さんからの質問を受けるのが楽しみです。ありがとうございます」とあいさつした。

【動画】「ツイン・ピークス」デヴィッド・リンチ監督からコメント
“TWIN PEAKS”: ©Twin Peaks Productions, Inc. All Rights Reserved.

四半世紀ぶりに復活した「ツイン・ピークス」。マクラクラン自身にとっても久しぶりの世界と言えるが、デイル・クーパーやツイン・ピークスに戻ることに躊躇はなかったという。「まずはスーツが着られるのかという思いがありました」とジョークで場を和ませつつ、「ずっとツイン・ピークス、デイル・クーパーに戻りたいと思っていました。そして再びデヴィッド・リンチと組めることに興奮しました。久しぶりだったということ、18話分ずっと彼に演出してもらえることに一番興奮しました」と続け、復活が決まった時の心境を明かす。



未だ多くのベールに包まれた新シリーズについて、オリジナルをそのまま続けるのではなく、「新しいストーリー、方向性がみられる」内容に仕上がっていると述べるマクラクラン。特に今回は全18話分の脚本が初めに出来上がっていたそうで、「18時間の長編映画を撮影するような形で、すべてを撮影。その後、1時間毎にどう分けていくかというプロセスがありました」と、オリジナルとの製作裏の違いを教えてくれた。また、デヴィッド・リンチとマーク・フロストが脚本を執筆、リンチ自身が全エピソードの監督を務めたことも大きいと続けた。

あまり多くを語れないながらも、マクラクランは新シリーズの見どころにも言及。「新シリーズで私はいくつかの役を演じさせて頂いています。ですので、私が演じるキャラクターを観て頂きたいですね。また、非常に予測できないひねりがありますし、誰もが予想できない展開が含まれています」と、新シリーズに太鼓判。「デヴィッド・リンチ監督自身が奇妙な世界を作り上げる方なので、視覚的に理解するのが難しいという部分もありますが、オープンな気持ちで観て頂ければと思います」と、新作への視聴を呼びかけた。



会見後半には、自他ともに認める「ツイン・ピークス」マニアの椿鬼奴が、赤い部屋のローラ・パーマーに扮して登場。ドラマの前日譚を描く映画「ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間」で重要なモチーフとなっている“青いバラ”の花束を手渡し、劇中でローラがクーパー捜査官の耳に囁きかけるシーンを再現するなど、マニアならではの方法でマクラクランの来日を歓迎。「青春の記憶がよみがえってきた」と、憧れのクーパー捜査官を前に涙する一幕も見られた。



最後に「リンチ監督による特別な作品になっています。ぜひ楽しんで頂きたいです」とファンに向けてコメントし、会見は幕を閉じた。



「ツイン・ピークス The Return」 は、WOWOWにて7月22日(土)スタート。

■放送情報
「ツイン・ピークス The Return」 7月22日(土)スタート
(全18話)【第1話無料放送】
毎週土曜夜9:00〔二カ国語版〕/毎週金曜夜11:00〔字幕版〕