第70回エミー賞 主要部門で白人ばかりが受賞する結果に! 「真っ白なエミー」「偽善」との批判も

アメリカTV界最大のイベント「第70回エミー賞授賞式」が、現地時間9月18日に、米ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターにて開催。視聴者からは、多様性の欠如が指摘されている。

ノミニーたちの多様性が賛美された今年のエミー賞だったが、ふたを開けてみれば、主要部門を獲得したのは、ほとんどが白人ばかり。序盤は特に顕著であり、ホストを務めたマイケル・チェは「(この時点までに発表された)6部門すべてを白人が獲得」とチクリ。彼は黒人コメディアンだ。特に有色人種の女性がフィーチャーされる場面は、ほとんどなかったとの指摘が多かった。Peopleが伝えている。

授賞式のオープニングを飾ったのは、ハリウッドにおける人種問題は解決されたと高らかに歌い上げる楽曲「We Solved It」だった。実際に今年のエミー賞には、36人の非白人ノミニーが名を連ねており、この数字は70回の歴史の中で、もっとも大きいものだ。

「We Solved It」のパフォーマンス中には、アジア人として初めて主演女優賞にノミネートされたサンドラ・オーについて、マイケル・チェは「(アジア人は)ゼロだったが、いまは一人、だから解決!」と皮肉る場面も。アンディ・サムバーグが「ぼくのようなストレートの白人も参加していいかな?」と登場し、追い出される一幕もあった。“オチ”にはドラァグ界のカリスマ　ル・ポールが登場。「まだ解決していません」との電話が届いたと報せる役を担った。

昨年、2部門を獲得した「アトランタ:略奪の季節」が、16部門でノミネーションを受けるも、無冠で終わったことへの不満も多い。結局のところ多様性への言及は「偽善」であり、受賞者は「単色」、「#EmmysSoWhite(エミーは真っ白)」というハッシュタグを用いた抗議も起きている。